オリンピックという国際的イベントと、東京の都市改造の関係を、陸上交通の視点から探った書籍です。
五輪の直前には、開催都市を中心としてインフラ整備が進められることが多いが、競技会場の整備を除けば、五輪とインフラ整備には直接的な関係はない。ただ、1964年の東京五輪の前には、多くのインフラが整備された。首都高速道路(首都高)や東海道新幹線は、その代表例だ。
1964年の東京五輪に向けて進められたインフラ整備は、「都市改造」や「交通革命」とも呼べるほど大規模なものだった。五輪の大会経費(約295億円)の約32倍にあたる約9579億円が「五輪関連事業」としてインフラ整備に投じられた。(中略)
インフラ整備を進める口実として、五輪が「利用」されたのだ。
本書「はじめに」より引用。光文社新書書籍紹介掲載
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